相続者は誰なのか?|相続者の範囲と順位・遺留分とは?

2020-07-02

相続人は誰か万が一の備え

スポンサーリンク

自分の家族構成

私には4歳上の兄がいます。そうです。私は男二人兄弟の次男なのです。

身内の恥をさらすことになってしまいますが、兄は大学を卒業後上京して東証一部上場企業に就職。1年後札幌に住む大学時代交際していた女性と結婚し二人の子供を授かるも数年後に離婚。

以降、交際しているという女性を何度も家族に紹介しては別れ、紹介しては別れを繰り返し、海外勤務となった赴任先(ロンドン)在住の日本人女性と再婚しました。

母が重度の認知症となってもほとんど帰省することがなく、親がどんな状態であるか心配しているような様子は少しも伺えませんでした。(毎年おせち料理だけ送ってきていましたが)

一方私は勉強嫌いで小さい頃から大の音楽好き。バンド活動を行って大学も進学せずプロのギタリストとして生活していく夢を持っていました。

しかし、当時国家公務員であった父と、兄のように大学へ進学し一流企業に就職を望んでいた母に強く反対されたため、家出までして抵抗もしましたが、結果として夢をあきらめ、両親のそばで暮らす決心をしました。

「夢をあきらめた理由」は、小さい頃叱られて家の端から端まで私をぶっ飛ばした父に号泣されながら説得されたからです。私はその時父の泣く姿を生まれてはじめて見ました。ものすごく怖かった父が泣いている。私は大変なことをしてしまった。そう思ったからです。

人生は紙飛行機

その後私はごく普通の会社員となり、単身赴任で札幌を離れることもしばしばありましたが両親は孫である私の二人の子供達といつも身近に触れ合うことができ、これで良かったのかなと思うようになりました。

父は今回意識を失って家の中で倒れる1年くらい前から、あることを常々話すようになっていました。

それは、「自分たちのことをずっとそばで良く面倒をみてくれ、楽しい人生を送ることができた。〇〇(私の兄)は滅多に連絡もせず、自分たちのことは放ったらかしだ」。「自分たちがもし死んだ時には、残った財産を兄と私の二人平等にではなく私だけに相続するようにしたい」と。

相続者は誰なのか

私の家族構成は父、母、兄、再婚した兄の妻、私の妻、そして私には二人の子供がいます。

この場合、両親のうちどちらか一方が亡くなった場合、相続者と法定相続割合は以下のようになります。

  • 配偶者(父または母のどちらか):2分の1
  • 子供(兄と私):2分の1(兄が4分の1、私が4分の1)

ここでは単純に私個人の例しか記載しませんが、例えばもし仮に父に離婚経験があって前妻との間に子供が1人いたとしたら、その子供と兄、私との3人で2分の1を分割する割合になります。

相続者が誰なのかは、過去の経緯やその時点での家族構成によるので注意が必要です。

相続について家族で会議

慰留分(いりゅうぶん)とは

慰留分とは、遺言の内容に関わらず最低限保障されている、相続者が相続財産を取得する権利のことを言います。

慰留分は、法定相続割合の2分の1です。

なので私の兄の場合、慰留分の取得を請求できる権利を8分の1持っているということになります。これは、遺言書で「財産を全て私に」と記載があっても請求できる権利となります。(遺留分減殺請求)

私の兄はもう既に父から「財産はすべて〇〇(私)に相続するから」と直接伝えられていたので、兄が遺留分減殺請求をすることはないと思っていますが、参考までに遺留分減殺請求は相続開始から1年後に自動消滅しますので、兄が1年間何もしなければ遺留分は自動的に放棄されることになります。

まとめ

いかがでしたか?

今回は身内の恥をさらしながら相続人の範囲と遺留分についてまとめてみました。

実際に身内でもめる問題が相続といわれていますので、機会があればご家族の間でよく話し合っておく場をもたれることをおすすめします。

【次の記事】遺言書の書き方|遺言書の種類と作り方・公正証書遺言の手続きと流れ