車椅子の種類と選び方|おすすめタイプを選ぶときのチェックポイント

2020-07-02

母は家の中で転倒し腰椎骨折で入院してから、父は糖尿病の合併症で失神を起こすようになってから、両親ともに車椅子の生活が始まりました。

実はこの車椅子、サイズや種類・細かい部分のつくりがそれぞれ異なっていてどの車椅子を選べば良いのか迷ってしまい、実際気付かずに購入して失敗する方が意外と多いのをご存知でしょうか?

今回は、車椅子の種類と選び方、利用する本人にとっておすすめなタイプの車椅子を購入するときに気をつけたいチェックポイントについてまとめてみたいと思います。

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車椅子の種類

🔰車椅子にはどんな種類があるの??

自走式車椅子

利用者がタイヤの外側についているハンドリムという輪を手でこいで自走することができるタイプ。介助者が後ろから押すこともできる車椅子です。身体の大きさに合わせて高さや幅を調節できるモジュールタイプと呼ばれるものがあります。

介助用車椅子

利用者本人では移動できません。介助者が押して移動するタイプの車椅子です。この車椅子は自走式に比べて車輪が小さく全体的に小型で重量も軽くなっています。介助者が使う自転車のブレーキに似たようなブレーキが付いています。こちらもモジュールタイプがあります。

リクライニング車椅子

背もたれのリクライニングや脚部のエレベーティング、座位を保持したままのリクライニングが出来るタイプです。約180°まで倒れるタイプもあり、簡易ストレッチャーとしても使えます。長時間座位姿勢がとりにくい方向けにおすすめです。起きて座った姿勢そのままの角度で後ろに倒せることができるものをティルトタイプといいます。お尻のズレが生じないのが特徴です。

コンパクト車椅子

小型・軽量が最大の特徴のコンパクトタイプの車椅子です。旅行へ行くときや長時間歩けるかどうか心配・・という方のもしもの備えにおすすめです。

電動車椅子

長距離の移動に最適。手元操作で行きたいところに行けます。介助用と自操用の2種類があります。自操用電動車椅子は、利用者がジョイスティックレバーを操作して利用する標準型が多く利用されています。

🔰電動車椅子に免許は必要??

🔎車体サイズ(長さ120cm、幅70cm、高さ120cm以内)、時速6kmを超える速度が出せないなど一定の条件を満たした電動車椅子は「歩行者」とみなされ、歩道を走行することができます。免許も不要です。

車椅子の選び方

🔰安くても安全・安心して利用できる車椅子とは??

大切な家族が使うものだから安心して利用できる車椅子を選びたい!そんな時には以下の装備が整った車椅子がおすすめです!

ドラム式介助ブレーキ

車椅子を選ぶときに絶対必要なのが「ドラム式介助ブレーキ」。ブレーキをかけると車軸に対してブレーキをかけます。駐車ブレーキ(車のサイドブレーキのような役目のストッパー)はかかりません。本格的なブレーキで効きが良く、雨の日や坂道が多い場所でも安心です。

🔎Point:連動式ブレーキだと

連動式ブレーキはブレーキをかけると駐車ブレーキと連動してタイヤを押さえるので、タイヤのすり減りが早かったりワイヤーに負担がかかってゆるみが早まります。簡易型ブレーキなのでドラム式と比べると効きがよくありません。

シートクッション付き

シートクッション付きのタイプは長時間座っていても疲れにくくなっています。取り付けが簡単で裏面にマジックテープが付いていればクッションがずり落ちる心配もありません。

ノーパンクタイヤ仕様

ノーパンクタイヤとはタイヤの芯までゴムが入っているものでパンクの心配がなく、空気を入れる必要もないタイヤです。

波型ハンドリム

手でこぐ部分ハンドリムの形状が波型になっているタイプは、手のフィット感が抜群で特に重要な親指から手のひらにかけてが握りやすく、よりこぎやすくなっています。樹脂製のハンドリムであれば、夏は熱くなく冬は冷たくないのでより快適に利用できるでしょう。

ワンタッチ背折れ・フットプレート収納

ワンタッチで簡単に背折れできて折りたたみが楽なタイプ。またフットプレートを収納できてコンパクトに収納できるタイプなら車のトランクにも容易に収納することができます。

背面収納ポケット

背面収納ポケット付きタイプのものであれば、飲み物やタオルなどを入れることができるので楽しく散歩することができます。また通院時に脱いだ帽子や手袋、診察カルテなどを入れておくことができるのでとても便利です。

グレータイヤ

施設・病院・自宅の中でも床にタイヤの跡がつきにくいグレー色のタイヤがおすすめです。どこでも気にせず利用できます。施設や病院に置いてある車椅子はほとんどがグレータイヤとなっています。

取り外し可能なレッグサポート

足首からふくらはぎに当たる部分にあるレッグサポート。このレッグサポートがマジックテープで止めるような簡単に取り外しできるタイプであれば、足こぎされる方にとって非常に便利です。

おすすめタイプを選ぶときのチェックポイント

🔰車椅子を選ぶときにサイズはどうしたらいい??必要な機能は??

座面の高さは、高すぎても低すぎてもダメ!

🔎日本人の体型にとって使いやすい座面の高さは43cm前後といわれています。足がしっかり着いた状態で座ることができるので、ふらつきや転倒の危険が少なく安心して利用することができます。座面が高すぎると座る位置が浅くなり、しっかり座れていないため事故につながる恐れがあります。

座面の幅は、広すぎてもダメ!

🔎座面の幅は、標準体型の場合で40cm幅がおすすめです。座面が広すぎるとタイヤから手が遠くなって車椅子がこぎにくくなってしまいます。そして車椅子全体の幅も広くなってしまうため、家の中でもあちこちぶつかり不便に感じてしまいます。外出先でも気をつかうことになってしまうので体型に合った車椅子を選ぶとよいでしょう。

ティッピングレバー

🔎無いと困るのがティッピングレバー。まだまだバリアフリーではない場所がたくさんあります。段差や凸凹がある場所で介助者が足でティッピングレバーを踏んで前輪を上げて進み、続いて後輪を押し上げます。外出時の負担が軽減されるので装備は必須です。

駐車ブレーキ

🔎駐車ブレーキは、車椅子によって、またメーカーによってそれぞれ異なっています。特に注意したいのがタイヤと接する部分の形状です。タイヤが動くことがないようしっかりと工夫・設計されているものを選びましょう。

まとめ

いかがでしたか?

札幌は雪が積もるのでティッピングレバーがないと通院時にとても不便な思いをすることになります。

最近ではお孫さんが敬老の日に車椅子をプレゼントするケースも増えているそうです。

車椅子の購入が必要になった際には、ぜひ参考にしていただけたら幸いです。

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