親がもらっている年金額を知るには?年金振込通知書を確認しよう

2020-07-02

親の年金を確認する女性

スポンサーリンク

自分の親は年金をいくらもらっているのか

私は両親を施設に入居させる際、かかる入居費用など月にいくらまでなら年金で支払えるのかを父に確認していました。

半年以上かけてほぼ一人で実家を片付け、やっとのことで家を売却できるようになった時、買主が代金を父の口座へ振り込んだことを確認できるように、私は父から父の預金通帳を借りました。

そして通帳の中を見た時、お金の減り方が計算と合わないことに気付きます。年金は2ヵ月毎に振り込まれます。なんと父はそれを1ヵ月分と勘違いして私に伝えていました。入居費用等毎月かなり持ち出ししていることが判明したのです。

私はすぐにそのことを父に伝え、急遽また違う施設へ移ることにしました。

年金制度の仕組み

年金には、国民年金と厚生年金があります。

国民年金

国民年金は主に日本国内に住む人を対象とした公的年金で、いわゆる基礎年金として給付を受けるものです。

国民年金の種類と被保険者

🔎第1号被保険者

日本国内に住む20歳以上60歳未満の人。主に自営業者、学生、フリーターや無職の人など

🔎第2号被保険者

厚生年金の被保険者。主に企業に勤める会社員、公務員など

🔎第3号被保険者

第2号被保険者の被扶養配偶者で20歳以上60歳未満の人。主に専業主婦や主夫。ただし年間の収入が130万円以上で医療保険の扶養とならない人は第1号被保険者となります。

ネットで年金種類を調べる

厚生年金

民間のサラリーマンや公務員等は基礎年金に加えて厚生年金保険に加入し、基礎年金の上乗せとして報酬比例年金の給付を受けます。

基礎年金が1階部分で第2号被保険者は厚生年金=2階部分も受け取ることができます。

標準的なサラリーマン世帯の老齢年金

夫が40年間会社員、妻が専業主婦で二人とも65歳以上の場合

・夫;厚生年金=約9.1万円/月、国民年金=約6.5万円/月

・妻;国民年金=約6.5万円/月

公的年金はいつからもらえる?

国民年金と厚生年金は、双方ともに65歳からもらえます。

ただし厚生年金は昭和60年の法律改正によって65歳までにもらえる「特別支給の老齢厚生年金」があり、生年月日によって異なってきます。

「特別支給の老齢厚生年金」を受け取るためには以下の要件を満たしている必要があります。

  • 男性の場合、昭和36年4月1日以前に生まれたこと
  • 女性の場合、昭和41年4月1日以前に生まれたこと
  • 老齢基礎年金の受給資格期間(10年)があること
  • 厚生年金保険等に1年以上加入していたこと
  • 60歳以上であること

また「特別支給の老齢厚生年金」には「報酬比例部分」と「定額部分」の2つがあり、生年月日と性別によって支給開始年齢が変わります。(詳細は参照元:日本年金機構「特別支給の老齢厚生年金について」を参照して下さい)

年金受給者の自宅(庭)

自分の年金を確認するには

「ねんきん定期便」という自分の年金を知らせてくれるハガキが、毎年1回誕生月に送られてきます。

通常は「ハガキ」で送られてきて、35歳、45歳、59歳の時には「封書」で「ねんきん定期便(年金加入記録回答票同封)」が送られてきます。

この「ねんきん定期便」は50歳以上と50歳未満とで記載内容やチェックするポイントが少し異なります。

50歳以上の「ねんきん定期便」チェックポイント

「老齢年金の見込額」が記載されていますが、「現在の収入で60歳まで働くこと」が前提になっています。なので、もしも60歳までの間に給料が下がった場合は、年金も記載されている見込額より少なくなるので注意が必要です。

50歳未満の「ねんきん定期便」チェックポイント

50歳以上の「老齢年金の見込額」が、「これまでの加入実績に応じた年金額」になっています。「見込額」ではなく「仮に今まで納付した実績で年金を給付すれば、この額になりますよ」という目安になるもので、今後納付する分が考慮されていない額になっています。

親の年金額を確認するには

ざっくばらんに親に教えてもらっておけば苦労しないと思いますが、私のように父が体調が悪く2ヵ月分を1ヵ月分と返答されたり母が認知症であった場合、親が年金をいくらもらっているのか確認する方法がわからない場合があると思います。

年金振込通知書で確認する

実は、日本年金機構から1年間の年金振込額が通知される「年金振込通知書」というものがあります。これは毎年6月、金融機関等への口座振込で年金を受給している方に対して6月から翌年4月(2ヵ月に1回)まで支払われる金額を知らせるものです。

年金振込通知書(見本)

介護保険料が変更となった場合など年金支払額や受取金融機関に変更があった場合には、その都度通知されることとなっています。

この「年金振込通知書」で親が年金をいくらもらっているのかを確認する方法がありますのでご参考まで。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、親がいくら年金をもらっているかを確認する方法についてまとめてみました。

めったに確認する必要はないかもしれませんが、実際に私は親の言う年金額をそのまま信じて施設に入居させ、失敗した経験をしました。

いざという時、困った時などありましたら参考にしてみてください。

【次の記事】介護保険サービスを利用する|どんなサービスがあるか?費用は?